今日の一句 「夜間飛行 今日も誰かがどこかへ向かってる」
遠く遠く夜空の中を3つのランプがすり抜ける。夜間飛行のランプのひかり。どこかの国のどこかの人がいろんな理由で星のあいだをすり抜ける。
仕事終わりの深夜1時、僕は夜空を見上げてる。空では今も誰かがどこかへ向かっている。僕はゆっくり帰路につく。明日もたぶん同じ仕事。遠い遠い夜間飛行のランプに僕はしばらく思いをはせる。
@深夜1時帰路
千早哉
今日の一句 「要塞みたいだね」 君がそう呼んでいたアパートが今は暗い
梅雨の時期のハンガーレールには洗濯物がよくかかる。あまりにも乾かないから数日かかる時もある。君はいつも「要塞みたい」って笑っていたね。
@23歳のアパート
千早哉
今日の一句 「繋いだ手がしっくりこない 今はこの子が恋人なのに」
手の握り方がしっくりこない。繋いでいるけど繋いでいないみたいだ。手の握り方ひとつだけど、以前の感覚が残っている。
@新しい彼女とのデート
千早哉
今日の一句 「胸トラップで激痛はしるサッカー部の夏」
中学生のある日、胸に激痛が走った。「っっ痛っ!!」原因は成長期の男子の胸にできるしこりらしく、まあ痛い!!しかも、胸がポチと膨らんでとても恥ずかしい。サッカー部であった僕は、胸トラップをしなければならず、ただひたすらロングボールがこないことを本当に祈った。@14の夏のグラウンド
千早哉
今日の一句 「『元日本代表(36)引退』 テレビをお笑い番組へ入れ変えた」
テレビを見ていたら元日本代表サッカー選手の引退のニュースがはじまった。36歳という。子供の頃のスター選手だ。
すぐにお笑い番組へいれかえて忘れることにした。
@22時のスポーツニュース
千早哉
今日の一句 「アルバムめくり 真っ先に見たのは はにかんだあの子の笑顔」
もう少しで卒業式。久しぶりに中学校の卒業アルバムを開いた時、やっぱり始めにあの子の笑顔を見てしまった。今も笑顔でやってるかな。 @自宅
千早哉
今日の一句 「久しぶりに発した言葉は 予想以上にか細くて驚く」
ほとんど誰とも話さずに休日を過ごした、翌日、ふと職場で声をかけられてもびっくりするほど声が出ていない自分自身にびっくりした@ 職場
千早哉